寺原隼人投手(32=現ソフトバンク)が主戦だった01年以来の8強進出はならなかった。

 1-1で迎えた8回、160センチのエース左腕森山弦暉投手(3年)が1死二塁から4番佐藤大に左中間を破る適時二塁打を許すと、続く川村にも右翼への2ランを献上。森山は打球が飛び込んだスタンドを見つめたまま、しばらく動けなかった。

 打たれたのはともに低めのツーシームで「失投ではない。決まったと思ったが相手が上だった。打たれた球に悔いはないです」。9回は目を真っ赤にはらし、ベンチで号泣し続けた。

 萩原哲捕手(3年)は「あのコースを本塁打にされたのは初めて」と相手打者をたたえ「あいつは日本一の投手だと思う。背が小さいことはハンディじゃないことを証明してくれた。甲子園で3試合できてうれしい」と森山をねぎらった。