第44回神奈川大会に法政二(神奈川)のエースとして出場し、初の日本人メジャーリーガーとしてサンフランシスコ・ジャイアンツで活躍した村上雅則氏(73)が、開幕戦の始球式を行った。

 マスターズ甲子園で着用していたという「37」のユニホームに身を包み、右手には「82年にクビになって、ジャイアンツのトライアウトを受けたときに使っていた」という黒いグラブをはめて登場。「引力のドロップ」とおどけたが、右打者の内角低めに投じた直球はショートバウンドで捕手のミットに収まった。

 5月中頃に始球式を務めることが決まった頃は、軟式ボールで5メートルを投げられなかった。それでも最近ではステップを踏んで投げるなど精力的に練習を積み、この日を迎えていた。

 村上氏は「インサイドに引っかかってしまった。ここに来る度に平和球場を思い出す。日本で最初にメジャーリーガーが来た球場ですね。(球児らには)ここに出ている選手たちは、思う存分力を発揮して、悔いの無い高校生活を送ってもらいたい」と話した。