第99回全国高校野球選手権大会は20日、第12日の準々決勝4試合が行われ、東海大菅生(西東京)天理(奈良)広陵(広島)花咲徳栄(埼玉)が準決勝に進出した。21日の休養日をはさんで22日に準決勝2試合が行われる。

【第1試合】

 東海大菅生が2ラン3発を含む12安打の猛攻、9-1で三本松を下し初の4強入りした。東海大菅生は3試合連続2桁安打で3試合計42安打。

 東海大菅生は1回1死一塁で3番小玉が右中間に2試合連発の2号2ランを放ち先制。さらに4番片山、6番佐藤の2二塁打で1点。この回3点を奪った。

 3回も長打攻勢。片山が三塁打で出塁し6番佐藤が左翼ポール際に2号2ランで加点した。6回には8番鹿倉の安打で3試合連続2桁安打、2番松井はこの日3本目の2ランで追加点。7回にも7番牛山の右犠飛など2点を加えて逃げ切った。

 三本松は8回に9番黒田、1番大久保の初の連打で1点を返したが序盤の大量失点が響いた。三本松は創部108年で甲子園初勝利、香川県勢15年ぶりの8強だったが、ベスト4には届かなかった。

【第2試合】

 天理は3発を含む先発全員の毎回20安打を放ち、13-9で明豊を下した。全国制覇した90年以来の27年ぶりのベスト4に駒を進めた。

 天理は1回、6番森本が左前に2点適時打。7番安原も中越えに大会タイ記録となる60号3ラン。続く8番山口が左翼へ大会新の61号ソロ本塁打とたたみ掛け一気に6点を先制した。

 明豊も1回裏、1番三村から4連打。3番浜田、4番杉園の2者連続適時打で2点を返した。3回には杉園の中犠飛で加点し3点差とした。

 天理は6回。2番杉下の三塁打から3番太田の二塁打、4番神野二塁打と3連続長打で2点。さらに8番山口はこの試合2本目の2号3ラン(大会62号)でこの回5点を追加。7回にも2点を加点し突き放した。

 9回裏、明豊は天理2番手で元横綱輪島の長男大地に襲いかかり、三好の大会史上初となる代打満塁本塁打で4点を返した。さらに打者一巡の攻撃で2点を追加し6点を奪ったが、初の4強入りはならなかった。

【第3試合】

 広陵は序盤、中村の2安打が起点となる6点で主導権を握ると4試合連続の2桁安打の15安打10得点。10-4で仙台育英を下し準優勝した07年以来10年ぶりの4強進出を果たした。

 広陵が1回、4番加川の犠飛、6番大橋の中前適時打などで3点を先制した。3回には2死二塁から6番大橋、7番松岡の連続二塁打、さらに8番丸山も右前打で続き3点を加え序盤で6点を奪った。

 仙台育英は3回、1番西巻が左二塁打。1死三塁から3番山田の犠飛で1点。6回には2死から4番長谷川、5番杉山、6番尾崎の3連打で1点を返し4点差とした。

 広陵は7回1死一、三塁から松岡の遊撃強襲の内野安打で7点目。9回にも3点を奪いダメを押した。

 東北勢で悲願の初優勝を目指した仙台育英は9回にも2点を返したが、準々決勝で姿を消した。

 大会新記録となる4試合連続本塁打が期待された広陵・中村はこの日、5打数2安打と好機を演出したが本塁打は出なかった。

【第4試合】

 花咲徳栄が4試合連続の2桁安打と打線が爆発し10-1で盛岡大付を下し初の4強入り。埼玉県勢初の夏優勝へ残り2勝となった。

 花咲徳栄は2回、4番野村が2号ソロ本塁打。盛岡大付もその裏、籔内の左越え適時二塁打で同点とした。

 花咲徳栄は3回、2死三塁から遊撃手の失策で勝ち越し。4回にも1点、5回にも押し出し死球と高井、小川の適時打で計4点を追加し、中盤までに7-1。9回には西川の右犠飛などでダメ押しの3点を追加した。

 花咲徳栄先発の綱脇は8回を8奪三振1失点の好投。9回からエース清水への継投でリードを守りきった。

【21日=休養日】

【第13日=22日】

▽準決勝

第1試合(10:00)天理(奈良)-広陵(広島)

第2試合(12:30)花咲徳栄(埼玉)-東海大菅生(西東京)