国学院栃木は3投手の継投で、英明(香川)を下し18年ぶりの勝利を挙げた。栃木県勢は春40勝目。

 国学院栃木が放った3投手の継投の矢が、勝利を射止めた。3番手の宮は、3-2で迎えた9回2死一、三塁。長打が出ればサヨナラのピンチにも「抑えるとヒーローだ」と奮い立った。「得意の真っすぐで三振に仕留める」。3人兄弟の末っ子で甘えん坊の性格も、野球が強くしてくれた。真っ向勝負で空振り三振。ガッツポーズを決めた。

 先発の水沢が4回途中、打球を体に当てて降板。2番手で登板した渡辺が2回2/3を1安打無失点に抑え、宮につないだ。「誰か調子が良ければチームが勝つ可能性が高まる」と渡辺は昨夏から築きあげた「3本の矢」に自信を見せる。

 18年前、選手としてセンバツ4強に進み、監督として初勝利をあげた柄目(つかのめ)直人監督(35)は「選手たちが次につなげてくれた。気持ちがいい」とたたえた。「1つでも多く勝ちたい」と宮。「3本の矢」は早くも2回戦に照準を定めた。