大宮東が3年生パワーで勝った。0-1の6回裏、先頭の代打・都筑桃太外野手が粘って安打で出塁し、同じく代打・山本絢斗内野手の同点適時打を放った。

 ともに3年生で、春まではレギュラーだったが「打てないチームの大改革」(河西監督)で控えに甘んじる。山本は「スタンドの部員が死なないように」と意地で同点打を放った。

 死なないように、の真意は「自分たちメンバーが負けたら、スタンドの努力の全てが消えてしまう」(山本)。1、2年生主体のチームで、21人の3年生がスタンドで声をからす。この日も懸命に声援。チャンス到来時には、ネット裏方面に向かって「東ファンなら手をたたこう♪」と大声で歌い出し、球場のムード作りでナインを後押しした。春までのレギュラーで今夏はスタンドで応援する押山耕太選手(3年)は「やっぱり、3年生なんですよ」と同級生の奮起を喜んでいた。