金足農(秋田)150キロ右腕・吉田輝星投手(3年)が、大阪桐蔭に挑戦状をたたきつけた。昨年の決勝で敗れた明桜に9回4安打11奪三振完封で2-0と勝利。11年ぶり6度目出場を決め「大阪桐蔭とやりたい。厳しい状況におかれている日本一の野球学校の底力を見たいし、どれだけ通用するのか試したい。あえて言うなら根尾選手を抑えたい」と闘志を燃やした。

 今大会初戦となった2回戦で自己最速を3キロ更新する150キロを記録した。3回戦以降は球速を抑え、スライダーやツーシームなども巧みに操って打たせてとる投球を徹底。今大会全5試合を1人で投げ抜いた。

 決勝では初回から2三振で好発進。最後も「狙っていました」と三振で締めて、両拳を突き上げて歓喜の輪の中心となった。打っても4回にチーム初安打となる三塁打を放って先制のホームを踏んだ。8回にはスクイズも決め、全得点に絡んだ。

 「秋田の優勝は通過点。目標は甲子園4強超えです」。84年に同校が桑田、清原を擁するPL学園(大阪)を苦しめた準決勝敗退のリベンジ。U18日本代表候補の実力で、今春王者大阪桐蔭に挑む。【鎌田直秀】

 ◆金足農 1928年(昭3)創立の県立校。生徒数は518人(女子255人)。野球部は32年創部で部員50人(マネジャー3人)。甲子園は春3度、夏6度目。主なOBはヤクルト石山泰稚、元中日小野和幸ら。学校所在地は秋田市金足追分字海老穴102の4。渡辺勉校長。

◆Vへの足跡◆

2回戦2-0秋田北鷹

3回戦4-3能代

準々決勝7-0秋田商

準決勝7-4由利

決勝2-0明桜