【第2試合(10:30) 金足農(秋田)-横浜(南神奈川)】

 金足農は、勝てば1995年以来23年ぶり3度目の8強入り。阪神藤川球児ばり「火の玉ストレート」を誇るエース吉田は2試合連続完投、防御率2・00と安定している。2戦計27奪三振は全体のトップだ。「秋田のドクターK」は、04年涌井(現ロッテ)06年田中将大(現ヤンキース)らが夏の甲子園で成し遂げた3試合連続2桁奪三振に肩を並べるか。

 1回戦(対鹿児島実)では157球(14K)、中5日空いた2回戦(対大垣日大)では154球(13K)と力投。3回戦は中2日登板となるが計311球の疲労はどこまで回復しているか。最速150キロの吉田だが、2回戦で149キロをマーク。大阪桐蔭・柿木が出した今大会最速151キロを上回るか。

 吉田を援護したい打線は2試合で打率3割5分。1番打者の菅原天空(たく)の「天空」は宮崎駿アニメ「天空の城ラピュタ」に由来し飛躍を期待され命名。甲子園では飛躍を遂げ、打率4割4分4厘と好調。横浜戦でも及川、板川ら好投手相手にリードオフマンの役割を果たせるか。菅原以外では6番高橋が5割、8番菊地亮太が6割6分7厘、7番菊地彪吾が3割7分5厘と高打率。「打倒横浜」へ、吉田、打川、大友のクリーンアップに当たりがほしい。

 横浜は、勝てば筒香、倉本(現DeNA)を擁した2008年以来、10年ぶり8度目の8強入り。投手陣はエース板川が2試合で9イニングを投げ被安打6、無失点と安定感抜群。及川も計7回3分の1を投げ被安打8、4失点とまずまず。先発はローテ通りなら1回戦に先発したサウスポーの板川が予想されるが、金足農打線は左打者が2人、右7人。右腕黒須にも先発の可能性はあるかも知れない。

 打線は2試合連続2桁安打で打率3割2分4厘、計15得点を奪っている。特に板川が6割6分7厘と“二刀流”ぶりを発揮。2番河原木、5番内海がいずれも4割4分4厘と好調だが、プロ注目の4番万波が9打数無安打。高校通算40本塁打を誇る「ハマの大砲」がそろそろ眠りから目を覚ますか。

 秋田勢対神奈川勢の対戦成績は春夏合わせて1勝1敗。(夏は神奈川勢の1勝0敗)。

◆金足農のおもなOB ヤクルト石山泰稚、元中日小野和幸

◆横浜のおもなOB 中日松坂大輔、DeNA筒香嘉智