「高校四天王」の一角、横浜(神奈川)の最速153キロ左腕・及川雅貴投手(2年)が、守備と走塁の練習で本気を見せた。センバツ出場決定翌日の26日も、同校グラウンドで精力的に取り組んだ。

ケース打撃では右翼守備に入り、本塁突入を試みた二塁走者をレーザービームでアウトに。一方、走者として三盗を決めたり、本塁に回り込んでスライディングしたりと、ユニホームを泥だらけにした。故障のリスクを過度には気にしない。「自分、やるべきことは全力でやりたい人なんです」と白い歯を見せた。

本業の投球はブルペンに入り始め、エンジンを徐々に温めていく。3月9日、10日に沖縄市招待試合があり、9日の美里工戦(コザしんきんスタジアム)が今季初登板になる予定。「暖かい場所で投げられるのはうれしい。寒いの、ちょっと苦手なので」と及川。この日午後、横浜にほんの一瞬だけちらついた雪にも「雪だ!」と敏感に反応。センバツ注目の左腕は、春を心待ちにした。