【第1試合(9:00)明石商(兵庫)-国士舘(東京)】

3年ぶり2度目の出場となった明石商は戦力の充実ぶりが目立つ。けん引するのは投打の新2年生コンビ、中森俊介投手と来田(きた)涼斗外野手だ。

中森は145キロの速球のほかスライダーなど変化球もハイレベル。昨夏の甲子園で能力を示し、豊富なトレーニングで体にパワーが備わった。昨秋の奪三振率12・35は今大会出場主力投手の中で2位だ。3年生の変則右腕、宮口大輝も1試合任せられる力量がある。

来田は攻走守に活躍し、ソフトバンク柳田のようなスケールがある有望選手。昨秋は一時不振に陥ったが、近畿大会準決勝の智弁和歌山戦で放った右翼越えの特大弾でチームを乗せた。主将の重宮涼内野手、安藤碧外野手(ともに3年)も勝負強く、どこからでも点が取れる打線だ。

冬には体力強化のほかバントなど細かい技術を毎日磨き、課題をつぶした。甲子園初登場の16年夏はベスト8。野球部の活躍の歴史は浅いが、頂点を狙えるだけの戦力がある。

◆明石商の主なOB 西武松本航投手

国士舘は10年ぶり9度目の出場。永田昌弘監督(61)は投手力の整備に力を入れており、タイプの異なる投手陣をそろえているのが戦力と言える。エースは白須仁久(3年)で本格派。これに185センチの長身でリーチを生かしたサイドスローでダイナミックなピッチングの中西健登(2年)、左の石橋大心(3年)、さらには、抑えの山田裕也(3年)と枚数は豊富。

打線は黒沢孟朗内野手(2年)が主軸を任されていたが、1月に左足首を脱臼骨折し靱帯(じんたい)も損傷する大けがを負うが、3月中にチームに合流する回復を見せ、代打などの勝負どころでの出番が期待される。

◆国士舘の主なOB 元ダイエー浜名千広、元広島小島心二郎、元ヤクルト久古健太郎