第91回選抜高校野球大会(甲子園)に3年ぶり10度目出場の八戸学院光星(青森)が26日、広陵(広島)との1回戦に臨む。

25日は大阪・高槻市内で最終調整。太山皓仁(ひろと)捕手(3年)が攻守にわたる活躍で、昨夏の甲子園メンバーで唯一不出場だった悔しさを晴らす。

左打席からのフルスイングが最大の長所だ。「あの時の悔しさを持って、センバツまでやってきた」。1-14で敗れた龍谷大平安(京都)との2回戦は、ネクストバッターズサークルで試合終了。昨秋には青森県大会2回戦の守備でボールが股間直撃。緊急手術、入院の非常事態も乗り越えた。東北大会準決勝で復帰。右越えソロ本塁打を放ってセンバツを当確させた。

今大会はクリーンアップではなく「8番」が濃厚。「調子はそんなに良くないけれど、甲子園の打席にようやく立てそうなので、思い切りプレーしたい」。切れ目のない「サメ打線」を証明し、強敵にトドメを刺す。

エース右腕・後藤丈海(3年)や三塁手との二刀流サイド右腕・下山昂大(3年)ら投手4本柱をリードする役目も担う。仲井宗基監督(48)も「太山は配球でも頼りがいが出てきた。相手投手も下位にいたら怖いだろうし、それだけ(5番有力)大江(拓輝外野手)たちが好調ってこと」と期待。同校は春夏通じて出場10大会連続で初戦突破中。同じ東北勢の盛岡大付(岩手)に続いて接戦をものにする。【鎌田直秀】