埼玉栄(埼玉)の若生正広監督(68)が勇退することが5日、同校から発表された。後任監督には野球部長の山田孝次氏(35)が就任し、春の公式戦からベンチで指揮を執る。

若生監督は東北(宮城)から法大、社会人野球・チャイルドを経て、87年に埼玉栄の監督に就任。90年に母校・東北のコーチとなり、93年に監督に昇格。03年夏はダルビッシュ有投手(32=現カブス、当時2年)を擁し、甲子園準優勝に導いた。

その後、06年に監督就任した九州国際大付(福岡)でも11年春に甲子園準優勝。15年から埼玉栄で再び指揮を執った。春夏11回の甲子園で通算16勝。ダルビッシュ以外にも、西武嶋重宣2軍コーチ(42)ヤクルト雄平外野手(34)オリックス高城俊人捕手(25)楽天三好匠内野手(25)日本ハム清水優心捕手(22)らを育てた。

07年に難病の黄色靱帯(じんたい)骨化症を発症し、闘病しながら球児を指導。このオフもアマ野球関係の会合に連日車いすで出席するなど精力的に動いていた。今後は総監督として野球部指導にあたるが、同職では公式戦でのベンチ入りはできない。現在68歳。かねて「70歳で野球を辞めるつもり」と話していた。