ノーシードの千葉学芸が接戦を制し、シード校の暁星国際を破った。

4回裏にスクイズで1点を先制されたが、直後の5回表、2死三塁で小芝永久投手(2年)が左越えに同点の適時二塁打。敵失で、もう1点を加えた。6回には佐々木拓人外野手(3年)が中前に2点適時打を放った。

4-1で8回裏2死走者なし。勝利までアウト4つとしたが、ここから追い付かれた。内野安打2つと四球で満塁とし、暁星国際・伊藤に走者一掃の適時二塁打を打たれた。だが、9回表、2死三塁とし、中上晴斗二塁手(2年)が左前に決勝打を放った。

中上は「ホッとしてます。変化球に張ってました。応援してくれている人たちの気持ちも頭に入れて打ちました。必死でした」と振り返った。身長163センチと小柄だが、冬の間、「周りの人にも支えてもらって、自主練習を頑張ってきました」と努力を重ねた。鴨川中では軟式の県選抜に選ばれ、全国優勝。大舞台の経験が、勝負どころで発揮された。

この日の得点は、いずれも2死からだった。特に、6回の2点は2死走者なしから。高倉伸介監督(43)は「『諦めない』ということを合言葉にやっています。2アウトでも切らさず、1人、ランナーを出そうと。それができました」と誇らしげだった。

1回戦では、実力校の拓大紅陵に7回コールド勝ち。勢いに乗っている。00年に男女共学となり、同時に野球部創部。高倉監督は「1つでも上にいけるよう、出し惜しみせずに、やっていきます。野球部は古くない。新しい歴史を作っていきたいです」と平成最後の公式戦に勝利し、新たな時代への決意を口にした。