新潟明訓が「平成最後の日」に586日ぶりの公式戦勝利を挙げた。新津南に8-0の7回コールド勝ち。エースの右腕山本大凱投手(3年)が6回を2安打無失点に抑えて自身の公式戦初勝利、今春から就任した島田修監督(53)にとっては同校での初陣勝利になった。

「みんなが歌える校歌なんだなと思いました」。試合後の校歌斉唱。島田監督は新天地での勝利を実感した。98年から06年まで新潟南を率いて以来の監督。当時はライバル視し、何度も聞かされた校歌。「自分のチームとして聞くことができてうれしい」と素直に感じた。

久々の指揮も「緊張はなかった」という。「選手たちは予想以上に勝ちたいという気持ちが出て、力んでいた」と、選手たちを落ち着かせた。「分かっているだろう、ではだめ。チームとして戦う。しっかりと声を出させた」。細かいプレーの確認の徹底を促すと、選手はすぐにグラウンドで表現した。

3月までは村上の教頭だった。高田工(現上越総合技術)のコーチ時代には90年夏の甲子園初出場。監督としては94年夏の県大会は準優勝、同年秋と95年春季県大会は優勝。新潟県青少年野球団体協議会のプロジェクトリーダーとして「新潟野球メソッド」の作成にも尽力した。グラウンドの内外で発揮してきたリーダーシップを、再び現場に生かすつもりで新潟明訓にやってきた。

「まだできていないが、選手は約束事を守ろうとしてくれた」。平成から令和への変わり目、自身の球歴に新たなページを加えた。