今春センバツで準優勝したものの、サイン盗み騒動の渦中にあった習志野。竹縄俊希主将(3年)は19日、第101回全国高校野球選手権千葉大会の組み合わせ抽選会に臨み、改めて「疑惑」を否定、同時に春夏連続出場へ決意を示した。

ピリピリムードの中、同県高野連からは、各校責任教師と主将それぞれにサイン盗みにまつわる「新ルール」も説明された。また埼玉、宮崎、大分の抽選も行われ、それぞれ組み合わせが決定した。

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竹縄主将は、毅然(きぜん)とした表情を見せた。今センバツで物議を醸した「サイン盗み」に関して質問されると、「(抽選会の前に)『フェアプレーの徹底』の話がありました。春に問題になったけど、自分たちは(サイン盗みを)やってない。メンバーに余計なプレッシャーがかからないように、自分がサポートしていきたい」と、疑惑を改めて否定した。

同主将はセンバツ出場時、騒動が浮上した後の試合も「僕たちは何もしていない。いつも通りやろう」とナインを鼓舞し、気持ちの揺らぎを抑えて来た。

センバツ後、千葉に戻ると、早速チーム強化に取り組んで来た。「みんなで、自分たちの課題は何か、を話し合った。もう1度、甲子園でプレーするには、走攻守すべてで切り替えてレベルアップする必要がある。それに、(センバツ準優勝を)おごりではなく、プレーでの自信にしたい」。

V候補に挙げられた春季関東大会。その初戦となった山村学園(埼玉)戦で、2-13とまさかの7回コールド負けを喫した。ムードは一層引き締まった。

抽選の結果、木更津総合、成田、中央学院など強豪ひしめくサイドに入った。主力に、2年が目下、5人いる若いチーム。「先のことより、目の前の試合を勝ち抜くことを、チームに戻って確認したい。最後の大会だし、後輩に“かっこいい”ところをみせたい」。

押し寄せるライバル、疑惑に向く、周囲の目。苦境必至の大会となりそうだが、主将は気丈に話した。【玉置肇】