仲間がいるから野球ができる。埼玉大会の開会式が10日、県営大宮球場で行われ、抽選会で101番を引いた川口工の菅野玄太主将(3年)が選手宣誓を努めた。

「この仲間と野球ができる喜び、そして感謝を胸に試合に臨みます。次の世代へと高校野球のすばらしさをつなげていくため、勇気と誇りを持ってプレーすることを誓います」と力強く宣言した。

チームには2、3年あわせて8人しかいない。1年が13人入部してくれたことに感謝する。4月まで紅白戦やランナーをおいた練習などができず、もどかしさを感じだ。仲間への思いは人一倍強く宣誓に込めた。

また令和元年、101回ということで「200回に向けて」という思いも組み込んだ。これまでの高校野球の伝統を次の世代につなげる思いだ。

責任教師の池谷哲郎先生(46)、天内海渡監督(26)、国語科の先生にもアドバイスを受け、完成した。1週間前からは授業前に8時から15分間体育館で練習した。今朝は緊張でおにぎりを半分しか食べられなかった。会場までの道のりで少し和らいだが、入場待機場で再び緊張し始めた。

大きな声で詰まることなく宣誓を終えたが、自己採点は80点。20点の減点は「少し滑舌が悪かった」。大切な仲間からは「良かったじゃん!」と声をかけられた。

152チームの頂点を決める混戦埼玉の夏がいよいよ始まった。