山形城北が逆転勝ちで、2年連続の東北大会に向けて発進した。2点を先取されたが1回裏に打者一巡で6得点。右翼で先発し、3回から2番手で救援したエース左腕・押切晃志郎(2年)が7回を公式戦自己最多の8奪三振、1安打無失点に抑えて逃げ切った。

身長162センチの小柄な押切が、その名の通りに押し切った。平均球速は120キロ前半も縦横2種のスライダーが効果的だった。「(先発投手が)追い込んでから同じ球種で打たれていたので、変化をつけた」。増井文夫監督(53)も「変化球の精度が高くキレもある。いつも冷静で淡々として投げ、大崩れしない」と評価する。

押切は外野手兼任で先頭打者も務める。この日は無安打だったが「リードして投球に専念できた」。2回戦では地区準々決勝で1点差負けした山形中央と再戦。「3点以内に抑えて勝ちたい」と攻守の活躍を誓った。【佐々木雄高】