プロ野球ドラフト会議が17日、都内で開催される。魚沼市出身の韮沢雄也遊撃手(埼玉・花咲徳栄3年)は、セ・パ11球団から調査書が届くなど上位指名に期待がかかる。「期待と緊張、半々な気持ちです」と韮沢。U18高校日本代表の3番打者として世界の舞台も経験した好打者が運命の日に臨む。

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ドラフトが翌日に迫った16日も韮沢は普段通り、グラウンドで後輩たちと汗を流した。「あとは待つだけです」。韮沢のもとにはNPB11球団から調査書が届いており、その全ての球団と面談。プロへの気持ちはますます強くなった。ドラフト当日は通常授業を行い、その後、校長室で待機する予定だが「授業には集中できそうにありません」と苦笑い。期待と緊張の中で運命の1日を過ごす。

新潟シニアで3番・遊撃手として活躍していた韮沢が初めて花咲徳栄の練習場を訪れたのは中学3年の秋。「プロ野球選手になるために1番近い環境だと思った」と故郷を離れ、埼玉で夢を追うことを決めた。

入学直後からベンチ入りした。高1夏の甲子園では埼玉県勢初の全国制覇。ベンチから歓喜の輪に加わった韮沢は「自分たちの代でも、全国の頂点に立てるよう、うまくなりたい」と努力を積んできた。

今夏の甲子園。チームは初戦で明石商(兵庫)に敗れた。全国Vの夢は果たせなかったが、プロ入り実現のため、埼玉へ戻るとすぐに木製バットでの練習を始めた。8月末からの高校日本代表として出場したU18W杯では全8試合に出場しチーム最多の10安打。プロのスカウトに対応力の高さを示した大会を「国際大会で結果を出せたことで、上の世界でもやれるという自信につながった」。「韮沢雄也」の名前が呼ばれる、その瞬間を待つ。【山岸章利】

◆韮沢雄也(にらさわ・ゆうや)2001年(平13)5月20日生まれ、魚沼市出身。小1の時、新潟南リトルで野球を始めて以来、遊撃手一筋。新潟シニアでは中2で日本選手権、中3でジャイアンツ杯に出場。花咲徳栄では1年春からベンチ入り。高3でU18日本代表に選出され、「3番・一塁手」で全試合出場。趣味はスキー。178センチ、80キロ。右投げ左打ち。