新潟県高野連は18日、新型コロナウイルス感染拡大による今夏の全国高校野球選手権大会(甲子園)と出場権を懸けた地方大会の中止を受け、県独自大会の開催概要を発表した。大会名は「新潟県高校夏季野球大会」。開催期間は7月18日から8月6日で、期間中の土、日、祝日にトーナメント形式(無観客)で行う。組み合わせ抽選は7月1日に県高野連事務局による代理抽選を非公開で行う。参加校、試合規則の詳細などは後日発表される。

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県高校夏季野球大会のスローガンは「Good gameをみんなの手で!~できることから、新潟から~」。県スポーツ医科学センターで行われた会見で、県高野連の富樫信浩会長(59)は「甲子園=高校の部活ではない」と甲子園という結果がすべてではないことを強調。選手が積み上げてきたものの成果を発表する場になることを重視した。

開催に向け、県教育委員会など関係各所と折衝を重ねた。大会期間中には試験が重なる高校もあるが、校長会などとも話し合い、調整。新型コロナウイルス対策も日本高野連のガイドラインに、県高野連独自の策も加え、さらに県の専門家会議に意見を求めて今後も詳細を詰めるなど慎重に取り組んでいる。

大会は公式戦扱い。別大会のため、夏の選手権新潟大会にはカウントされない。そのため独自のルールも策定中だ。選手登録は従来から5人増え25人。ベンチ入り20人は変わらないが」、期間中、選手の入れ替えも可能。中原丈二専務理事(53)は「9回制で行い、10回から12回までタイブレーク、12回引き分けで抽選など、試合については現在、検討している」と言う。球場は9会場を確保。通常の夏の大会では準々決勝から決勝まで行われるエコスタでは準決勝、決勝を行うほか、日程の関係から1回戦から3回戦でも使用する。

今までにない大会で、次はあってほしくない大会。富樫会長は「勝敗はつくが、グッドウイナー、グッドルーザーになってほしい」と選手たちにメッセージを送った。【斎藤慎一郎】

○…県高野連は軟式の部についても独自大会開催概要を発表した。大会名は「新潟県高校夏季軟式野球大会」で7月23、24日にベーマガスタジアム(南魚沼市)で開催。トーナメント形式を予定しているが、富樫会長は「参加校数によってはリーグ戦に変更もある」と話した。