新潟第一、星晴斗左翼手(3年)の打球が飛びつく二塁手のグラブをかすめ、中前に転がった。「思い切り振れた。抜けて良かった」。タイブレークの延長11回裏、1点を追いつき7-7。なお1死満塁とサヨナラの好機で公式戦初打席が回ってきた。延長10回の代走から出場。ファウルで粘り、カウント2ー2からの6球目を力強くたたいた、サヨナラ打だった。

「ここで決めたらヒーローだぞ!」とベンチからの声に背中を押された。「中学からずっと主力ではなかったが大事な場面で必ず出番は回ってくると言い聞かせ、練習を続けてきた」。大学進学を目指す星は大好きな野球と学業を両立しながら地道な努力を続けてきた。野球は「高校で終わり」と言う。「引退が延びた。最高の仲間とまだ試合ができることが幸せ。任された仕事を全うし、勝利を目指したい」と次戦へ向け、意気込んだ。【小林忠】