全国高校野球選手権の代替となる各都道府県の独自大会が23日全国各地で行われ、熊本では城南地区大会などが開催された。校舎などが浸水した芦北は、7回コールド負けだったが、野球道具の寄付など全国からの支援を力に奮戦した。

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芦北は、全国からの支援を力にプレーした。7回2死満塁で7番・池崎湧真外野手(3年)は遊ゴロに終わったが、最後は頭から一塁へ飛び込んだ。橋本魁翔主将(3年)は「最後はヘッドスライディングで気持ちを盛り上げた。笑顔で終われて良かった」と言い、「常笑軍団」をスローガンに掲げるチームらしさを出した。

豪雨被害で校舎が浸水し6~19日まで休校となった。その間、橋本主将が「田んぼみたいだった」というグラウンドをボランティアが整備してくれた。

水につかり使用できなくなるなどしたため、他県などからボールやバット、ヘルメットなどの寄付があったという。この日、中には寄贈バットを使った選手もいた。

さらに昨夏甲子園に出場した花咲徳栄(埼玉)の球児から小瓶に入った甲子園の砂が3年生7人分届けられたという。「勝っても負けても感謝の気持ちで試合しようと話していた」と橋本主将。その言葉通り、ハツラツプレーを見せた。