聖パウロ学園の背番号11、村上大樹投手(3年)が、初完封と初本塁打で勝利に導いた。

8番投手で先発し、投げては9回5安打無失点4奪三振。直球と変化球の緩急で相手打線を手玉に取った。「9回を投げきったのは初めて。2回までは力が入っていたが、以降は抜けてきた。味方の守備に助けられました」と汗を拭った。今年年始の合宿では4日間で100キロを走破。メンタルと下半身が鍛えられ、試合を投げ抜いた。

打っては8回、外角の直球を無心で引っ張り、先制点となる左翼ポール際へ高校1号。「全く何も考えてなかったです」と無心で振り抜いた。

当初は23日の試合予定だったが、悪天候のため2度順延。この日も、1時間の中断を挟むなど、天候に恵まれない中での試合。試合前に学校でミーティングを行い、勝股秀仁監督(37)は「こうなったらとことん天気に付き合おう」と選手に語りかけた。梅雨の大会開催を予測し、雨の中での練習も重ねてきた。対策が功を奏し、初戦突破。28日の杉並工戦へ勢いをつけた。