高校野球の青森独自大会は28日、ダイシンベースボールスタジアム(青森市営野球場)で午後1時から、「黄金カード」による決勝戦が行われる。

昨秋王者の青森山田は27日、青森大野球部の室内練習場で約2時間、打撃練習で汗を流した。先発が予想されるプロ注目のエース右腕・小牟田龍宝(3年)はノースロー調整。同校の黄金期を築いた元監督の渋谷良弥アドバイザー(73)も練習を見守り、選手に助言を送った。

V3を狙う宿敵・八戸学院光星との夏決勝は節目の10度目。昨夏は3回戦敗退と連敗中で、3年ぶりの覇権奪回に向けてこれ以上の相手はない。兜森崇朗監督(41)は「(青森市営に入った)甲子園の土の上で、光星さんと決勝で戦えるのは感謝です。残すはあと1試合。選手には、今まで積み上げてきた成果を発揮し、優勝して終わって欲しい」と士気を高めた。

渋谷アドバイザーも青森山田監督時代は、幾度となく好敵手と激戦を繰り広げた。「光星がいたから強くなれた。山田がいたから光星も強くなった。長年のライバルだね。明日は接戦になる。バント失敗やエラー、1つのミスが命取りになる。きっちりやったチームが優勝する。期待しています」。名将の助言を体現して、有終の美を飾る。【佐藤究】