東陵・佐藤柳之介投手(3年)は東北に完封勝利を挙げた。

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東陵の「ドクターゼロ」左腕・佐藤柳の完封ショー継続で、強豪東北を撃破した。4安打1四球8奪三振の好内容。緩急を交えた134球は圧巻だった。初戦から全4戦で、31回無失点11安打37奪三振。進路は未定だが、スタンドで見つめるプロ7球団のスカウト陣も驚かせた。

初回にいきなり四球も、相手バントに鋭くダッシュ。併殺を奪うフィールディングの良さも披露した。3回から6回までは外角直球や低めの変化球で3者凡退。打っても、2回裏に1点を先制した2死一、三塁から右前適時打。一塁塁上でガッツポーズし、士気も高めた。

打では巨人前監督と同姓同名の高橋由伸外野手(3年)が4打数3安打の活躍で、エースを援護した。2回には左前安打で佐藤柳の適時打をお膳立てし、4回、6回にも走者なしの場面から安打を放って相手に流れを渡さなかった。高橋は「自分の中では(佐藤)柳之介が宮城NO・1投手だと思っている。エースを信じて1球1球強く振って、1点を取っていきたい。今日もチャレンジャーの気持ちで初球からガンガン行けたことが結果につながったと思う」。積極的なつなぎの野球で盛り上げ続ける。

千葉亮輔監督(49)も「柳之介は調子が悪い中でしっかり投げてくれた。コロナの影響で練習が出来なくても、みんなしっかり6月1日の練習再開に同じ姿を見せてくれた。今日も粘り強く戦った」とたたえた。今日30日の準決勝では仙台と対戦。昨秋準V仙台商、東北と連続完封し、次は30年ぶりとなる夏の決勝進出に挑む。【鎌田直秀】