昨夏準Vの前橋商(群馬)のエース橋本優雅投手(3年)が2安打2失点で完投し、前橋工との強豪同士対決を制した。

自己最速タイの145キロをマークし、9奪三振。「球速はあまり意識していなかったが、調子は良かった」と新型コロナウイルスによる中断明け、初の完投を喜んだ。

ともに完投した前橋工のエース佐藤祐投手(3年)は同じ接骨院に通う仲。週に2、3回は会って一緒にフォームの確認をしていたという。試合後は悔し涙を流す佐藤のもとに歩み寄り、健闘をたたえ合った。「良い投げ合いができたと思う。佐藤の分も次勝って優勝したい」と意気込んだ。

前橋商は漫画家あだち充氏(69)の母校。ナインが着用するマスクに、あだち氏のイラストがプリントされていた。偉大な先輩と友の力を得て、橋本は優勝を目指す。【小早川宗一郎】