10-0の6回コールド勝ちで村田浩明新監督(34)の公式戦初勝利を飾った。今秋のドラフト候補、背番号「1」の木下幹也投手が先発し、5回2/3を投げて1安打無失点9奪三振の好投。

打線は4回2死一、二塁で冨田進悟外野手(ともに3年)が右翼場外へ3ランを放つなど、投打に圧倒した。木下は「背番号1は今まで偉大な先輩方がつけてきた。プレッシャーがあったが、それを力にして投げられました」と直球で押し続ける投球で戸塚打線を封じた。

ベンチには同じくドラフト候補左腕、松本隆之介投手(3年)も控えていた。最速152キロ右腕は「『1』を争うライバルだけど、試合になれば仲間。後ろに松本がいる安心感がありました」。直球の速さやキレは劣っていると感じているが、分かっていても打たれない真っすぐを武器にマウンドに立ち続ける。村田監督は「間が空いた中での公式戦で初戦に入るのは難しかったが、すべて想定内でできた。背番号の変更はあり得る」と話した。神奈川県の独自大会は1試合ごとに選手登録が変更できる。松本の「1」にも含みを持たせた。

4月に監督に就任したばかりだが、選手とともに食事や入浴をして、コミュニケーションを取ってきた。独自大会は3年生22人のみをベンチ入りさせて戦っていく。新指揮官は「3年生は非常に助けてくれる。話したことを信じてやってくれている。最後まで1日でも長く野球をやりたいです」と意気込んだ。