各都道府県高野連が開催する独自大会は9日、各地で行われ、大阪大会準々決勝で大阪桐蔭、履正社はともにコールド勝ちした。両校は準決勝で打ち切られる大会の最後に対戦することが決定。甲子園交流試合の開幕日と同じ10日の午後3時30分から「大阪制覇」を懸けて激突する。交流試合に出場する強豪が聖地に負けない熱戦を繰り広げそうだ。

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元阪神・関本賢太郎氏を父に持つ履正社の勇輔主将(3年)は「4番捕手」で8回コールド勝ちに貢献した。「質が向上している」という打撃は5打数2安打1打点も、リードを反省。「四球が多く、自分の裁量不足」と大阪桐蔭との「決戦」に向けて慢心はない。

直近では昨秋の大阪府予選で対決。正捕手となった関本は本塁打を放つも、チームは延長10回の末、6-9で惜敗。当時を振り返り、関本は「最後まで粘ることの大切さを痛感した。大阪桐蔭を倒すために集まったチームなので、ずっと意識して練習してきた。今までの成果をぶつける集大成」と気合を入れた。

夏の大会では99年に勝ったのを最後に11連敗中。関本が1年の18年夏は準決勝で4-3の9回2死から3失点して逆転負け。1年で唯一出場したプロ注目の小深田大地内野手(3年)は「夏は独特。夏の大阪桐蔭には長年勝ったことがないので自分たちが勝って流れを終わらせたい」と誓った。

初めて全国制覇した昨夏は対戦がなく、最後の夏にライバルを倒したい思いは強い。関本は「どんな相手でも圧倒的に勝ちたい。それが目標」と宣言し、小深田も「打力には自信がある」と言い切った。岡田龍生監督(59)は「課題だらけだが、野球ができることに感謝して最後までやりたい。(大阪桐蔭に)勝てるに越したことはない。ぶつかり合える試合をしたい」と闘志を燃やした。【関野真佑】

<独自大会の履正社>

2回戦 北かわち皐が丘 14-1(5回コールド)

3回戦 四条畷 8-0(7回コールド)

4回戦 阿武野 7-3

5回戦 関大一 8-1(7回コールド)

準々決勝 信太 11-2(8回コールド)