浦和学院が接戦を制し、18年以来3年ぶり16回目の優勝を果たした。先発のエース左腕、宮城誇南(こなん)投手(2年)が5回まで4安打無失点と好投。6回に先頭からの4安打に味方の失策が絡み2点を失ったが、4-2の7回からは三奈木亜星外野手(3年)が登板し、9回までの3イニングを1失点に抑え、逃げ切った。

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南国から来た左腕が、浦和学院を3年ぶり16回目の春優勝へ導いた。先発で6回8安打2失点(自責1)の2年生エース宮城誇南投手は「ホッとしました。花咲徳栄さんは強力打線。1球1球、丁寧にいきました」と控えめに喜んだ。前日の昌平との準決勝は、リリーフで一時勝ち越しを許す3ランを打たれた。野手のおかげでサヨナラ勝ちしただけに「恩返しじゃないですが、今日は自分が助けたかった」と腕を振った。

「誇南」と書いて「こなん」と読む。沖縄・読谷出身。母千晶さんが「南の島の誇りを持って欲しい」と、好きな「名探偵コナン」にもちなんで名付けた。宮城も身長173センチと見た目は小柄だが、左右の打者の内角をビシッと突き、低めの変化球で打たせて取る、頭脳は大人の投球だった。「関東大会でもチームを勝たせられるように」と頼もしく決意表明した。