八戸学院光星が1回戦で実現した「黄金カード」に競り勝った。

劇的だった。2-2の同点で迎えた10回1死。伊藤巧将捕手(3年)が右打席に立った。相手エースでプロ注目右腕、藤森粋七丞(いきなすけ)投手(3年)の内角直球を強振。高々と舞い上がった打球は、左翼ポール際へ吸い込まれた。殊勲打を放ち、「『入ってくれ』と叫びながら走っていた。入った瞬間は、とてもうれしかった」と汗をぬぐった。

投げては先発した森優太投手(3年)が、6回1失点の好投。7回から2番手で登板した背番号1の最速147キロ右腕、横山永遠(とわ)投手(3年)は、9回1死満塁の大ピンチを切り抜けるなど、4回1失点に抑えた。横山は「気持ちだけは負けないよう投げた。試合に勝てて良かった」と振り返った。

青森山田とは直近で3度目の対戦。昨夏の県独自大会決勝は5-8で優勝を逃したが、昨秋県大会準々決勝では、3-2でサヨナラ勝ちを決めた。横山は「(青森山田とは)いつも対戦する相手。ライバル意識はすごくある」と話した。