南海、ダイエー、西武、阪神でプレーし、92年には首位打者を獲得した佐々木誠監督(55)率いる鹿児島城西は10-1の7回コールドで2回戦に進んだ。

4-1で迎えた5回、自慢の強打が爆発した。2点本塁打に加え3本の三塁打、2本の二塁打など長打を集中させ、一気に6得点で突き放した。5月、夏の前哨戦の県選抜大会で優勝した。だが、乗田元気主将(3年)は「(優勝で)満足せず、ホームラン狙いの体の開きを見直し、コンパクトなセンター方向への打球を意識した」と言い、夏への修正の成果が出た。

1月に一部部員の飲酒問題が発覚。佐々木監督が謹慎処分を受けた。そこから「普段の学校生活面からちゃんとしないといけないと、みんなの意識が変わった」と乗田主将。グラウンドのごみ拾いや身の回りの整理整頓などを徹底することで出直し、真摯(しんし)に野球と向き合った。