新津は長岡大手との大接戦を10-7で制した。7-7の延長11回表1死一、二塁で阿部雄大三塁手(2年)が三塁打を放ち、勝ち越し。10年夏以来の16強入りを決めた。

阿部が重苦しい空気を断ち切った。最大6点あったリードを追いつかれ、突入した延長戦。7-7の延長11回表1死一、二塁。阿部は足が緊張で震えたというが「強い気持ちで。甘い球をたたくことを意識した」。2球目。内角直球を強振した打球は風にも乗り、右中間を深々と破る勝ち越しの2点三塁打となった。「先輩が大好き。ここで引退にならなくて良かった」。2年生の3番打者は笑顔だった。

昨秋の県大会3回戦・新潟工戦(2●4)で好機で凡退。その悔しさから全体練習後は毎日2時間以上、素振りを続けた。「『練習をこれだけやったから大丈夫』と自分に言い聞かせた。少し自信はあった」と勝負を決めた一打を振り返った。東京学館新潟との4回戦に向け「今日勝ち切った勢いを初回から出して、勝ち上がりたい」と意気込んだ。【小林忠】