春の県王者浦和学院が、接戦を制して4強入りを決めた。藤井一輝外野手(3年)の2試合連発となる2ランで先制。リードを3投手の継投で守り切った。森士監督(57)は「投手戦の、非常に引き締まったいい試合だった。投手陣が粘り強く、相手の強力打線を抑えた。本当に紙一重だった」と振り返った。

背番号6の二刀流、吉田匠吾投手(3年)が今大会3試合目の先発。5回1/3を投げ、被安打3の無失点。11奪三振をマークした。6回途中からは2番手の芳野大輝投手(2年)、最後の打者を宮城誇南(こなん)投手(2年)が抑えた。

藤井が、貴重な先制アーチを放った。4回無死一塁、抜けたツーシームにうまくタイミングを合わせ、右翼の芝生席まで運んだ。エンドランのサインで、右方向を意識した打撃が本塁打となった。高校通算15号で「入るかな? という感じだった。投手が苦しい中で、先制を取りたかったので結果として本塁打になってよかったです。先制して、流れをつかむことができた」と話した。

5回戦の坂戸戦でも3ランを放っており、2戦連発。5番打者として準決勝進出に大きく貢献した。「試合をこなすごとに、内容が良くなっていっている感じです。チャンスでの一打は自信になります」と喜んだ。