3日、第103回全国高校野球選手権大会(9日~)に出場する49校による組み合わせ抽選会がオンラインで行われた。日刊スポーツ東北版では東北各県代表校の主将と監督が語った対戦相手の印象や初戦の意気込みなどを試合の登場順にご紹介。第1回は、開幕試合で米子東(鳥取)との対戦が決まった日大山形です。

4年ぶり18回目出場の日大山形(山形)は、2大会連続15回目出場の米子東(鳥取)と開幕試合に登場する。

山形大会では常に試合の主導権を握ってきた。7月24日の東海大山形との決勝戦では先制点を許したがその裏、すぐに逆転。1度もリードを許さずに9-7と乱打戦を制した。県大会はモットーとする「熱く泥臭く粘り強い野球」を体現した。佐藤拓斗主将(3年)は、「目標は日本一ですが、目の前の試合に勝たないことにはその目標は達成できないので、まずは目の前の相手に全力で戦っていきたいと思います」と意気込み、甲子園でも「熱く泥臭く粘り強く」1球に食らいついていく。

対する米子東・長尾泰成主将(3年)は「(自分たちは)終盤に勝負をかけられるとても我慢強いチームだと思うので、我慢強い自分たちの野球をしていきたいです」と語った。開幕試合となったことに両主将は「びっくりしている」と口をそろえたが、互いに「自分たちの野球をしたい」と気持ちを新たにした。

「ちょっとびっくりしました」。荒木準也監督(49)も開幕試合となったことに若干戸惑いを示したが、「開幕試合でやれるというのは逆にいいんじゃないですか」と冷静に語った。どう戦っていきたいかという問いには、「いかに失点を少なくするかが大事だと思います。投手中心で、取れるアウトをみんなでしっかり取っていく、ムダな四球を出さない、そういったことに徹しながら野球を展開できれば。そういう野球がうちの野球」と答え、初戦を見据えた。

同校の最高成績は13年にマークした4強。2年ぶりに山形代表として立つ新たなスタートライン。最高成績の更新とその先にある「日本一」に向けて、まずは米子東との我慢比べを制する。【濱本神威】

◆日大山形 1958年(昭33)「山形学園山形第一高等学校」として開校。62年に日本大学の付属となり、現在の校名に改称。野球部は58年創部。部員数70人。甲子園は春4回、夏は18回目の出場。最高成績は夏ベスト4(13年)。攻守に隙のないバランスがとれたチーム。戦力評価C。主なOBは元広島栗原健太、ヤクルト奥村展征、阪神中野拓夢。

◆米子東 1899年(明32)創立の県立校。生徒数は918人(女子478人)。野球部創部は1900年。部員数43人(マネジャー4人)。甲子園は春9回、夏は15回目の出場。60年春に準優勝。鳥取大会決勝で完投した右腕・舩木佑の出来がカギ。戦力評価C。主なOBは、元阪神土井垣武、元広島宮本洋二郎。