白樺学園が今夏の甲子園に出場した帯広農を7-1で破り、17年連続の全道出場へ好発進した。

今夏は21年ぶりに地区初戦敗退。夏から一新した新ユニホームで公式戦初勝利を挙げ、戸出直樹監督(45)は「3年生の思いを背負い1、2年生がよく頑張ってくれた。新ユニホームで1つ勝てて、まずは良かった」と安堵(あんど)した。

勝利を引き寄せたのは左腕エース石上翼(2年)だ。今夏の優勝メンバー3人を残す帯広農打線を、7回まで散発4安打無失点に抑えた。8回に1失点も、難敵相手に7安打1四球で公式戦初完投。「帯広農は始動が遅く練習試合を一度もできていない。1番早く始動できて、30試合もやれている僕らが負けるわけにはいかなかった。必死だった」と振り返った。

石上の帽子のつば裏には今夏、現3年生と一緒に書いた「甲子園」の文字が記されている。「夏の敗戦後も先輩たちが練習に付き合ってくれた。何としても僕らの代で甲子園に行き、恩返しがしたい」。19年秋に全道制覇も、20年センバツはコロナ禍で中止。2年ぶりに頂点に返り咲き、今度こそ春の聖地に立つ。【永野高輔】