大垣日大(岐阜)が21世紀枠の只見(福島)を下し、1回戦を突破した。77歳10カ月の阪口慶三監督は、現存の記録で調べる限り、82年センバツで明徳(現明徳義塾)の松田昇監督が挙げた76歳白星を上回る、甲子園最年長勝利となった。

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大垣日大は阪口監督の孫にあたる高橋慎内野手(2年)の適時打で先制。その後も要所で加点し、主導権を握った。投げては先発左腕の五島幹士投手(3年)が「チームを勢いづけられるように」と調子の良かった真っすぐのキレと制球力を武器に、9回2安打18奪三振の力投を見せた。18三振については「初めてです。自信にもなりますし、とてもうれしいです」と笑顔。星稜(石川)との次戦に向けて「強い相手だと思いますが、大垣日大らしい戦いをしたい」と力強く語った。

試合終了は午後8時20分頃。大会本部によると、確認できる第50回大会以降で、遅い試合終了時刻は第78回大会の北大津(滋賀)対日本文理(新潟)の同8時18分だという。午後6時26分にプレーボールして、センバツ史上最も試合開始時刻が遅い試合となっていたが、試合終了時刻も史上最遅となった。

昨秋の東海大会ではベスト4ながら、1月28日のセンバツ出場校選考で、準優勝の聖隷クリストファー(静岡)以上の評価を得て逆転選出。大垣日大の選考に関しては大きな波紋を呼んでいた。

 

◆阪口慶三(さかぐち・けいぞう)1944年(昭19)5月4日、名古屋市生まれ。東邦で2年春に甲子園出場。愛知大に進み、67年春の卒業と同時に母校東邦の監督に就任。89年センバツ優勝。04年に東邦を退任し、05年春に大垣日大監督に就任した。現在は副校長でもある。主な教え子に山倉和博(巨人)、「バンビ」こと坂本佳一氏、朝倉健太(中日)ら。

 

◆毎回奪三振 大垣日大・五島が記録。継投を除き、春の毎回奪三振は19年石川昂弥(東邦)が1回戦の富岡西戦で記録して以来。