大師は最速147キロ右腕・沢田寛太投手(3年)が投打にわたって活躍。3球団スカウトの前で、二塁すら踏ませない投球で、3年ぶりの初戦突破に貢献した。

沢田は3番・投手で先発出場。昨年の冬に右肩を痛め、完治間近なことなどから「5割くらいの力で投げました」と、この日最速135キロを計測した直球、カットボールを組み合わせ5回2安打無失点。決め球のフォークは1球しか投げなかったが、7三振を奪った。

打っても3打数1安打2打点。0-0の初回1死三塁では、高めを左前にはじき返す先制適時打を放つなど、投打で勝利に貢献した。

大師・小山内一平監督(48)は試合を迎えるまで、「先発を2年生の子にするか、(沢田投手でいくか)迷っていたんです」と、起用法に頭を悩ませていた。

10日の試合では、昨秋、今春と県内で好試合を演じた湘南が初戦敗退を喫した。「夏の初戦。3年生にしっかりとゲームを作ってもらおう」と、沢田の先発を決意。10日午後8時半、LINEで先発起用を伝えた。沢田からは端的に返信がきた。「分かりました。ありがとうございます」。

実際に試合を作った好投に対し「しっかりと流れを作ってくれた」と、笑顔でたたえた。次戦は13日、新羽と2回戦を戦う。

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