今秋ドラフト候補で最速143キロ左腕の京都国際・森下瑠大投手(3年)が復帰登板で決勝進出を呼び込んだ。

自らの右翼線適時三塁打などで3点を勝ち越した直後の7回に登板。速球主体に組み立て、2番からの上位打線を一ゴロ3本に仕留めた。8回はカーブやチェンジアップなど変化球を駆使して2三振など3者凡退。3点リードの9回無死満塁から犠飛で1点を失ったが耐え抜いた。「苦しい場面でマウンドに上げていただいてうれしかった。投球自体、自分の調子はよくなかった。(好調時に比べて)5割くらい」。春先の左肘炎症の影響で約2カ月間のノースロー期間もあった。今夏初登板は3回1失点。12球団スカウトが視察する前で、持ち味を発揮した。

3月のセンバツは新型コロナウイルスの集団感染のため開幕直前に辞退した。チームは苦しい時期が長かったが、夏を境に調子を上げてきた。あと1勝で、春に立つはずだった甲子園に戻る。

▽京都国際・小牧憲継監督(森下について)「本来の彼の球ではないが試合を作れる投手。(復帰が)ぶっつけ本番で決勝戦はかわいそう。どこかで場数を踏まそうと。あさっては本来の球を投げてくれると思う」