現校名初の甲子園で1勝を目指した能代松陽(秋田)が初戦で聖望学園(埼玉)に敗れた。これまで一関学院(岩手)、八戸学院光星(青森)、鶴岡東(山形)、聖光学院(福島)が初戦を突破。今大会東北勢は4戦全勝だったが、この流れに続くことはできなかった。

2回から4イニングで連続失点し、打線は5回まで無安打と苦しい展開。それでも4点を追う6回1死、大高有生内野手(2年)がチーム初安打の中前打で出塁した。そこから遊撃内野安打と四球で満塁とし、斎藤舜介内野手(2年)が中前2点適時打を放ち、点差を詰めた。

さらに1死一、三塁となったが、椛沢心文内野手(3年)の投ゴロで三走が三本間に挟まれて走塁死となり、進塁を目指した一走も三塁でタッチアウト。攻守交代となった。工藤明監督(46)は「つながりがあるイニングで逆転、もしくは同点までもっていきたかったが、自分たちの走塁ミスで流れを切ってしまったのが惜しい」と悔やんだ。

終盤での逆転を目指したが、5回から救援登板した森岡大智投手(2年)が7回に3本の適時打で3失点。8回は右犠飛で、ダメを押された。

歴史的1勝を逃したが、工藤監督は「力が発揮できなかった訳ではない。相手が上回っただけで非常にいい戦いだったと思います」とナインをたたえた。