秋季高校野球県大会西部地区予選は、19日に開幕する。

春夏通算17度甲子園出場の古豪・浜松商は、6年連続県大会出場をかけて同日の1回戦(対浜松工)に臨む。新チーム始動と同時に監督となった戸塚和也氏(49=前袋井商監督)は、グラウンド脇の第50回選抜大会(1978年)優勝記念碑の前で「身が引き締まる思い。そういうところ(伝統校)に来たんだな」と決意を新たにした。

打撃力がある3年生の引退を受けて、まずは守備力の強化に取り組む。「バッテリーを中心に、きっちり守る野球を目指す」。練習から試合を意識させ、「ボール回しでも、1球1球丁寧に扱わせる」。2000年(平12)夏以来の甲子園を目指すために、昭和から平成の強豪校だった時代を振り返った。「機動力があって粘り強く、守り勝つイメージだった」。チーム作りのヒントを得た。

今秋の公式戦初戦は、浜松工との古豪対決になった。新主将の鈴木奏楽(そら)捕手(2年)は「臆することなく、今までやってきたことをぶつけたい」と意気込んだ。初戦を突破すれば、21日の2回戦は浜松市立戦。さらに勝ち進めば、24日の地区代表決定戦で常葉大菊川と対する可能性が高い。有力校を退け、来春センバツ出場に向けて前進を続ける。【倉橋徹也】