センバツ出場が決まっている専大松戸(千葉)が、関東学園大付(群馬)と対戦し1本塁打を含む17安打で圧勝した。

最速151キロで大会NO・1右腕と期待される平野大地投手(2年)は、3球団3人のスカウトが視察する中、13対1で迎えた8回から3番手として登板。最初の打者をこの冬磨いたスライダーで空振り三振に仕留めると、波にのった。この回2三振を奪い3者凡退。9回は、2人の打者に連続で真っすぐを捉えられ、さらに四球で無死満塁のピンチを招くも、ここからギアを上げた。変化球でカウントをとり、真っすぐとスライダーで2者連続三振。最後の打者を投ゴロに打ち取り無失点に。2イニングを2安打4奪三振。最速は146キロだった。「まだちょっと。真っすぐが当てられていた。もっと状態をあげていかないと」と、反省しきりだった。

手応えもつかんだ。オフは変化球の精度にこだわり練習を続けてきた。この試合でも3つの三振はスライダー。「スライダーは真っすぐに近いスピードで投げられるように取り組んできた。秋よりもいい感覚で投げられた。もっとコースに決められるように練習していきたい」と貪欲だ。

視察したソフトバンクの福元スカウトは「スライダーが良かった。テンポもいいし、変化球がいいのが1番。これから暖かくなってくれば、球威も上がってくるでしょう。センバツが楽しみです」と期待した。

いよいよ始まったセンバツへ向けての実戦。持丸修一監督(74)は「スカウトやマスコミが見ている中で、ちょっと力が入って重心も浮いていた。速い球を見せようと思ってしまうんだよね」と、エースの心境を思いやった。平野は「甲子園に行って大観衆になれば、気にならないと思います。本番まで、ボールの質にこだわって状態をあげていきたい」と力を込めた。