大会注目の2年生スラッガー、片井海斗内野手(2年)は4打数1安打も、チャンスで1本が出ず。

完封負けに脱帽した。「何もできなかった…力で負けていたことを感じました」と下を向いた。

広陵の2年生エース高尾響投手の対策はしていたが、相手の力が上回った。「外角を攻められている。内角を打ちにいこう」と、心に決めていた。しかし、高尾の緩急を織り交ぜた巧みな配球に、外角の変化球、ローボールについ手が出てしまった。「打ち気が勝ってしまった。自分の幼さです」と下を向いた。

広陵のプロ注目のスラッガー、真鍋彗内野手(3年)は同じ「3番一塁」で出場し、4打数3安打1打点。片井は、ベンチからその姿を目に焼き付けた。「打つべき球を打っていた。スイングスピードが全然違う。甘い球も絶対に振らない」と、自分と比べ、再び「力不足です…謙虚に認めなければ。情けない負け方。悔しいです」。未熟さを大舞台で突きつけられたようだった。

市原勝人監督(58)は「完敗といえば完敗。まだ2年生なので、今後を考えると夏、来年の春夏がすごく楽しみ。これがプラスになって来年はどっしり野球をやってくれるようになれば楽しみ」と、今後の成長に期待した。

昨夏の甲子園では、2回戦の社(兵庫)戦で左越えソロ本塁打を放ち、1年生4番としてはPL学園・清原和博以来、3人目という記録を達成。3回戦敗戦も、鮮烈な記憶を残した。「昨夏の甲子園はやりきった。今日は何もできない悔しさがある。一からやり直して、精神的にも、チャンスにも強くなって、帰ってきます」。最後は力強く話し、夏への覚悟を示した。

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