東海大菅生(東京)が珍しい“併殺”を完成させた。

1-0とリードしていた6回の守備だ。1死二、三塁のピンチ。ここで沖縄尚学の5番大城は初球でスクイズを試みるも、空振り。飛び出していた三塁走者の玉那覇が、三本間で挟まれている間に、二塁走者の仲田が三塁に到達。もともと三塁走者だった玉那覇も三塁に戻り、2人の選手が三塁ベース上にいるという状況になった。

東海大菅生は2人の走者それぞれにタッチ。この場合は後ろのベースにいた走者、今回では二塁走者だった仲田がアウトになる。三塁走者だった玉那覇はセーフ判定になる。

しかし玉那覇はベースを離れてベンチに帰るそぶりを見せ、その隙に東海大菅生が再び玉那覇にタッチ。結果的に両ランナーがアウト宣告され、チェンジを言い渡された。

1点を追っていた沖縄尚学にとっては痛恨の“併殺”。沖縄尚学の比嘉公也監督は「見たことないことが起こってしまった。本当にあれは痛かった。挟殺の練習の時は当然、前にいるランナーが残るというのはやってることなんですけども…これが出てしまうって言うのが甲子園なのかなんなのか分かりませんが。想定外といえば想定外でした」と厳しい表情だった。