広陵(広島)が5年ぶり24度目の優勝を果たした。高尾響投手と只石貫太捕手の2年生バッテリーが優勝へと導いた。

初回、1死満塁から5番只石が中堅への犠飛を放ち先制点を奪う。直後の2回に同点に追いつかれたが、3回には1死満塁から中前へ適時打を放ち、2点を勝ち越す。「追い込まれても余裕があって、自分のスイングができた」とクリーンアップの役割を果たした。

投げては決勝まで27イニング無失点だった高尾が2回に1失点。「失点しても焦らず、これ以上取られないように切り替えられた」と再び0を刻んだ。7回にも1点を失ったが、ベンチに戻ると中井哲之監督(61)から「頼むぞ」と声をかけられた。8回からは「最後だと思ってギアを上げた」と連続三振など3者凡退に仕留めると、9回も3人で片付けて高尾中心に歓喜の輪ができた。「今日はあまり調子が良くなかったが、低めに集められたので良かった。最後は三振を取ると決めて、取れたのでうれしい」と笑顔で振り返った。

只石は決勝打に先制の犠飛と全3得点をたたき出し「たまたまチャンスで回ってきた。チャンスで打つことを練習してきたので、練習が報われた」とホッとした表情。高尾に関しては「9回は相当気合が入っていた。大会を通してコントロールが非常に良くなっていて、真っすぐもキレが増して狙っていても打てない真っすぐだった」と振り返った。

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