昨夏王者の仙台育英(宮城)が19安打19得点を挙げて浦和学院(埼玉)を下し、初戦を突破した。

1回2死二、三塁で、5番斎藤敏哉(はるや)一塁手(3年)が痛烈な打球を放ち、一塁手前で大きく弾んで体に直撃。高く上がったボールがカメラマン席に飛び込んでボールデッドとなり、走者にそれぞれ2つの進塁が認められ2点を先制した。なお2死二塁で試合再開し、6番鈴木拓斗左翼手(2年)が右翼フェンス直撃の適時二塁打と放つと、7番尾形樹人捕手(3年)の右前適時打で加点した。

5-0で迎えた3回2死二塁では7番尾形が、右中間へ大会第2号となる2ラン。さらに8番湯田統真投手(3年)も右中間へ運ぶソロ本塁打と2者連続本塁打が飛び出し、点差を広げた。

6回に5点、8回には4点を挙げるなど、19安打19得点。18安打を放った浦和学院との乱打戦で、最後は10点差をつけて勝利した。昨夏優勝メンバーの山田脩也主将(3年)は「本当に初回から打線がうまくつながって、最終的には19得点できた。久しぶりにこんな試合をしたので、けっこう疲れがたまっているという感じです」と笑みをこぼした。

2回戦では聖光学院(福島)との東北対決になる。山田主将は「また初回の入りから、しっかり全力を出してやっていけるように、準備していきたいと思います」と気を引き締めた。

◆連覇挑戦校の大量得点発進 夏の大会連覇を狙うのは今回の仙台育英で延べ41校目(1917年優勝の愛知一中は米騒動で中止の18年を挟んだ19年をカウント)。初戦成績は27勝14敗となった(勝率6割5分9厘)。連覇挑戦校の初戦得点では30年広島商14-4浪華商、84年PL学園14-1享栄の各14点を上回る史上最多となった。