星稜(北信越・石川)が広陵(中国・広島)との名門対決を制して初戦を突破した。

1回に3点を先制されたが、打線が反発力を見せた。前チームからエースの広陵・高尾響投手(2年)を打ち崩した。3回、4番萩原獅士内野手(2年)の適時打で同点に追いつくと、6番能美誠也捕手(1年)が勝ち越し打。この回5安打を集中させて5得点で逆転に成功する。4回にも2点を追加してリードを広げた。

先発左腕の佐宗翼投手(2年)は初回こそ失策や野選が絡んで3失点するが、2回以降は粘りの投球を見せた。味方が逆転した直後の4回は3者凡退。「エースなので自分がしっかりしないといけないという気持ちがあった。みんなが声をかけてくれていたので気持ち良く投げられた」とテンポ良く抑えた。5回に1点、3点リードの9回には2点を失ったが逃げ切った。

佐宗は11安打6失点ながら完投勝ち。「先制を許してしまったんですけど、みんながしっかりと点を取ってくれた。最後まで自分が投げ抜いて勝つと、気持ちで負けないと意識して投げました」とエースとして最後までマウンドを譲らなかった。チームは東北王者の青森山田が待ち構える2回戦へと進出。「次も苦しい試合になると思うんですけど、一致団結して気持ちで負けないように頑張っていきたいと思います」と意気込んだ。