春夏3度の甲子園優勝を誇る天理(奈良)が5日、藤原忠理(ただまさ)新監督(58)のもと、天理市の親里球場で初練習を行った。

中村良二前監督(55)が昨年末で退任し、天理大を11度の阪神大学リーグ制覇に導いた藤原監督が1日付で就任。始動に先立ち、前日4日のミーティングで「チームのために」という部の24年スローガンを決めた。

天理OBの藤原監督は奈良産大(現奈良学園大)の助監督に始まり、奈良産大監督、天理大監督と30年にわたって大学野球を指導。高校野球は初になる。就任決定後の昨年12月には天理の練習にも足を運び、ユーチューブなどで昨秋の公式戦などの実戦を見直してチームの把握に努めてきた。

その結果、「能力が高く、楽しみな選手が多くいますが、少し“自分が”の思いが強すぎるかなと感じた部分もあった。その思いをチームに向けてほしい、と感じ、スローガンを決めました」と説明した。

4季ぶりの甲子園出場を目指す夏の奈良大会に向け「天理伝統の打力と、私が大学野球で続けてきた無駄な失点を防ぐことをミックスさせてチームを作っていきたい。選手たちの心を育てる、という部分にも力を注ぎたい」と語った。