<高校野球春季千葉大会:専大松戸3-1木更津総合>◇21日◇2回戦◇千葉県天台野球場

専大松戸が木更津総合を延長10回、タイブレークで2回戦屈指の好カードを制した。

1-1で迎えた延長10回表。1死二、三塁から代打、長塚宗太郎外野手(3年)の中前2点適時打で勝ち越しに成功。守っては先発の梅沢翔大投手(3年)が力強い真っすぐと、スライダー、カーブを軸に10回を4安打1失点に抑える好投で逃げ切った。

梅沢は、木更津総合の石沢順平投手(3年)との息詰まる投手戦に、「楽しかった」と振り返った。「接戦で苦しかったんですが、緊張感もあったし熱い試合をやっている感じがあった」。1球の投げミスも許されない。チーム全員がただ1勝をとりにいく心地よい緊張感。それは昨夏、甲子園3回戦、土浦日大戦に中継ぎで登板したときの感覚に似ていた。あの時と違うのは、自分がエースとしてマウンドに立っていること。「打たせてとる投球で、仲間もしっかり捕ってくれて。自分もそれに乗ることができました」。エースとして。テンポのいい投球で、波に乗った。

この冬は制球力を上げるために、テイクバックを小さくし、力感のないフォームに修正。持丸修一監督(76)は「初めてこんないい投球を見たよ。力が入ってなくて、今日は本当によかった。こういう投球が夏の大会もできるといい」と、評価した。春の初戦で、成長を見せ勝ち進む。