<高校野球・秋季東北大会:花巻東4-3東陵>◇12日◇準々決勝◇名取スポーツパーク愛島球場花巻東(岩手)も149キロ左腕、菊池雄星(2年)がサヨナラ勝ちを呼び込む力投で、東陵(宮城)を4-3で下した。

 かつてのライバルと、力を合わせてつかんだ勝利だった。菊池は2-3の4回から登板。8回に打線が同点とすると、エースも奮闘する。7安打を浴びながら9三振を奪い延長11回まで得点を許さない。するとその裏、2死一、三塁から、ともに盛岡市出身で小、中学時代は何度も対戦していた柏葉康貴二塁手(2年)が右前へのサヨナラ打を放ち、試合を決めた。

 中3の時、同校への入学を誘った柏葉とともにヒーローになった菊池。そして14日「現在のライバル」と位置付ける下沖の光星学院との準決勝に挑む。下沖は岩手・福岡中在校時の06年に日本一に輝いただけに、菊池は「ずっと目標の存在だった。あの投手に勝てないと甲子園に行けないと思っているし、東北一の投手にもなれないと思う」とキッパリ。念願のライバル対決を制し、春は同校初となる甲子園出場を決める。