<高校野球・秋季東北大会:光星学院7-1一関学院>◇最終日◇14日◇名取スポーツパーク愛島球場◇決勝

 一関学院(岩手)の2枚看板が、炎上した。3連投の阿部航投手(2年)が3回に2ランを浴びるなど、5回途中5安打4失点で降板。継投した飯田翔投手(2年)も4連投になり、7安打3失点を喫した。11日からの4連戦で、2人合わせて計592球。両投手の右腕は、パンパンに張った状態だった。阿部は「腕を思い切り振れなかった。調子が悪くても抑えないといけない」と自らを責めた。

 今春までは、菊地翔太投手(2年)を含めた「同期右腕トリオ」でチームをけん引。しかし菊地が右ひじ痛で離脱し、今夏以降は阿部と飯田の2本柱だった。今大会のような過密日程になると、3人目の先発投手がいれば楽に戦えたはず。準々決勝の青森山田戦で、打者3人に2四球を与えて降板した菊地は「秋に活躍できなかった借りは、来年のセンバツで返す」と完全復活を誓った。

 打線はこの日、5回2死からようやく初安打。守っても4失策を数え、守備力が評価される「希望枠」で06年と今春のセンバツに出場した実績に泥を塗った。沼田尚志監督(49)は「打者は変化球をとらえられないし、守備は細かいミスが多い」と反省。チーム初の準優勝にも、祝福ムードはなかった。【柴田寛人】