<高校野球群馬大会:前橋育英3-0東農大二>◇28日◇決勝◇上毛新聞敷島球場

 親子鷹が夢をかなえた。

 前橋育英が3―0で東農大二を破り、夏の甲子園初出場を決めた。荒井直樹監督(48)の次男、主将で4番の海斗内野手(3年)が3回1死一、三塁から意表を突くセーフティースクイズを決めて流れをつかんだ。荒井監督が「常に練習させていた」と振り返れば、海斗は「スクイズのサインが出るかもしれない、と思った。親子の意思が一致した先制点でした」と笑顔で話した。

 試合後、親子は涙を流しながら校歌を歌った。海斗は「小さい頃からの夢でした…」と感極まり、父も「こんなにうれしいことはない」と涙をためた。だがすぐに涙は乾き「甲子園で校歌を歌う」と、親子そろって新たな目標へと突き進む。

 ◆前橋育英

 1963年(昭38)創立の私立校。生徒数1554人(女子833人)。野球部は64年創部。部員数54人。甲子園は春1度、夏は初出場。主なOBはサッカー日本代表細貝萌、元サッカー日本代表山口素弘。所在地は前橋市朝日が丘町13。竹渕敏校長。