<高校野球鹿児島大会:鹿屋中央3-1神村学園>◇決勝◇24日◇県立鴨池球場

 鹿屋中央は春夏通じて初の甲子園出場を決めた。

 鹿児島の歴史が変わった。劇的な延長勝ちで鹿屋中央が大隅半島から初となる夏の甲子園切符をつかんだ。最後の打者の飛球を左翼手がダイビングキャッチ。歓喜の輪の中心に主将でエースの左腕・七島拓哉(3年)がいた。10回を1失点。145球で投げきり「みんなで勝ち取った優勝。ホッとしています」。同点の7回2死満塁のピンチでは、相手5番左打者の内角に直球を投げ込み、見逃し三振を奪った。

 打のヒーローは徳重仁内野手(3年)。延長10回、1死二、三塁で中前に2点勝ち越し適時打を放った。大会前の6月初旬に正三塁手の木之下彗(3年)が右鎖骨を骨折。徳重が急造三塁手として奮闘した。

 第1シード、優勝候補のプレッシャーをはねのけた。10年前、先輩たちが決勝で敗れた夢をかなえた。七島は「甲子園でハツラツとしたプレーをしたい」と夢舞台を楽しみにしていた。

 ◆鹿屋中央

 1968年(昭43)学校法人前田学園鹿屋商業高等学校として創立の私立校。83年に現校名になった。校訓は「真、善、美」。文理、進学、体育、教養、調理、食物コースがある。生徒数は657人(女子384人)。野球部は春夏通じて初の甲子園。所在地は鹿屋市寿8の12の26。前田均校長。◆Vへの足跡◆2回戦4-0鹿児島工3回戦10-0奄美4回戦5-2鶴丸準々決勝4-2川内準決勝8-0国分中央決勝3-1神村学園